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レガシーBIは移行できるか?課題と検討の進め方

レガシーBIとは

古い技術で構築され、「最近の技術に対応できない」「使いづらい」「機能が肥大化・複雑化し、メンテナンスしきれない」などの問題を抱えるシステムを指して、「レガシーシステム」と呼ぶことがありますが、BIも同様に「レガシーBI」と言えるものがあります。
その多くは、企業へのBI導入が始まった15~20年ほど前に導入されたものです。当時は、手軽に利用できるセルフサービス系のBIツールは普及しておらず、エンタープライズBIが主流であり、大規模な投資をおこなって構築していました。ちょうどERPなどの導入が進んだタイミングでもあり、ここで蓄積したデータを可視化し、経営分析などに活用することを目的に導入されたのです。
しかし、BIとして期待されるような高度な活用はハードルが高く、投資に見合った使い方がされていないケースも少なくありません。使われている技術が古く、新たなニーズに対応できない・使いづらいなど様々な問題があるにも関わらず、業務に密接に結びついているために簡単には移行できず、塩漬けになっているケースも多く見られます。

レガシーBIが抱える課題

改めてレガシーBIが抱える課題を整理すると、下記のようなポイントが挙げられます。

保守・運用コストが高い
レガシーBI最大の課題と言えるのがコストです。使いづらくても、費用がかからないのであれば、そのまま使い続ける選択肢がありますが、エンタープライズBIは一般的にメンテナンス費用が高額で、保守・運用にかなりのコストがかかります。使い続けるのであれば当然、バージョンアップなども必要で、こちらも相応のコストが発生します。これらのツールはオンプレミスに構築されていることが多く、インフラの老朽化、リプレース費用も負担です。
拡張性・柔軟性が乏しい
レガシーBIとなっているツールの多くは、BIツール用に専用の「キューブ」などと呼ばれるデータベース定義を設計・構築する必要があり、新しいデータテーブルや項目を追加する場合には設計しなおさなければなりません。「新規に導入したシステムのデータも併せて分析したい」といったニーズへの対応も難しく、柔軟性や拡張性の面が課題となります。
また、長年使い続けてきた結果、「キューブ」がブラックボックス化していることも。担当者が定年退職すると、だれも詳細が分からないなど属人化も問題です。

レガシーBI移行、検討の進め方

移行したくても適したツールが見つからない、現行ツールのバージョンアップはコストがかかるので避けたい……と、八方塞がりに見えるレガシーBIの移行ですが、まず重視すべきは「現行業務をどう踏襲するか」です。ただ同じ機能があればよいというのではなく、現状の業務プロセスを極力変えないことが鍵となります。一般的にレガシーBIでは「CSVダウンロード」や「帳票作成」に利用されているケースが多くみられますが、これらについて、単に「同じことができる機能がある」というだけではなく、「極力業務フローを変えずに対応できるか」が重要、ということです。例えば、「データをダウンロードし、月次報告書を作成する」という業務のために、「何度もデータを加工しなければならない」など手順が増えるようでは現場ユーザの負担が大きく、移行失敗の要因となりかねません。
もちろんすべての業務を担保することは難しいため、「より効率的な方法があるものは、BIツールでは対応しない」「情報システム部門で対応する領域と、業務部門が対応する領域を切り分ける」などの判断も必要ですが、まず「レガシーBI」がどういったフローで利用されているのかを棚卸し、どこまで移行先のツールで対処できるかを整理するところから始めることがポイントと言えるでしょう。

「軽技Web」の紹介

CSVダウンロードや帳票作成など、これまでレガシーBIが活用されていた業務に対応できるツールとしてお勧めなのが「軽技Web」です。必要なデータを自由に検索・取得でき、CSVでのダウンロードはもちろん、請求書や納品書、各種報告書・レポートなどの帳票も簡単に作成できます。レガシーBIツールと比較し、かなりコストを抑えて導入できる点も魅力です。

<ニッタン株式会社導入事例>
実際に、レガシーBIを軽技Webに移行したのが、ニッタン株式会社です。同社では海外製BIツールを15年以上利用しており、基幹システムからのデータ抽出などに活用していました。抽出したデータは営業の売上・実績集計などにも活用しており、業務には欠かせません。しかし、インフラ老朽化などもあり処理速度が低下し、軽技Webに移行することに。
移行先選定において、決め手の1つとなったのが、「移行性の高さ」です。軽技Webはデータベースを直接参照するため、データ移行やキューブ設計・構築が不要であり、1ヶ月で環境構築が完了。さらに、軽技Webの「SQLダイレクト実行」機能により、これまで使っていたデータ取得のSQL文をそのまま移行できたことから、トータル3ヶ月ですべての移行が完了しました。並行して、GUIでの操作も簡単なため、現場担当者自身で設定画面から検索条件を作りなおすことで、メンテナンス性も高めています。軽技Webへの移行により、データ抽出時間が大幅に短縮されたほか、新たにデータが必要になった際も情報システム部門を頼らずに自由に検索・取得できるようになり、データ活用の幅が広がるとともに業務効率化にもつながりました。

長く利用してきたために、業務に密接にかかわっており、簡単には移行できなくなっているレガシーBIですが、活用法を紐解くと「必要なデータを取得する」「帳票にデータを反映して出力する」など意外とシンプルなことも少なくありません。「BIツール」というとダッシュボードのイメージが強く、こういった用途には対応しきれないケースもありますが、データ検索などはまさに軽技Webの強み。データ検索だけではなく、オプションで簡易的なダッシュボードを作成する機能(スマートビューアオプション)も提供し、コストを抑えて既存業務を担保しながら、より使い勝手のよい環境を実現できる有力な選択肢と言えるでしょう。

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