Introduction example事例:東和株式会社
生産管理システム「PRONES」のデータを利活用
原価管理や納品管理の迅速化、効率化を実現
東和株式会社では、2021 年に富士通の生産管理システム「PRONES(プロネス)」を導入。合わせて、同システムから売上、原価管理などの集計に必要なデータを取り込む手段として「軽技Web」を採用しました。「軽技Web」とグループウェアなどと組み合わせることで、容易かつ迅速に必要なデータを取得、加工できるようになり、原価管理や納品管理の徹底、作業の進捗をリアルタイムに近い形で把握することが可能になりました。「軽技Web」を採用された経緯、活用状況、具体的な成果についてお話を伺いました。
背景と展望
生産管理システムのDBから、必要なデータを取り出す手段を模索
固有のカスタマイズニーズに対応できるツールが必要
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東和株式会社は、1967 年4 月に創業。石川県の能美・小松に5 つの工場を有し、大・中型プレスやホイールローダ、大型パワーショベルといった大型建設機械の設計、加工、組立を主業務としています。
同社では、2021 年1 月に富士通の生産管理システム「PRONES(プロネス)」が稼働しましたが、同システムから必要な情報を取り出して柔軟に利活用する方法を模索していたといいます。
「例えば、製品ごとの詳細な原価を把握したいという場合、集計へのニーズは多種多様で、全てをカスタマイズで対応しようと思うとコスト、手間、時間もかなりのものになってしまいます。しかも、カスタマイズ後にわずかに変更したいと思っても容易に対応できません」とシステム部の澤田氏は語ります。
製造現場、購買、管理それぞれで見たいデータは異なり、仮に同じデータでも見たい条件が異なることもあります。それらの要望に対するカスタマイズ対応では、コストも手間も膨大になります。 澤田 氏
システム部
製造業を熟知した開発者のツールを評価
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元々、同社の従来環境においては、売上や原価の集計用にさまざまなフォーマットをExcel マクロで作成し、活用していました。新環境においても従来と同等のレポート業務を行う必要があり、必要な情報を容易に抜き出すことができるツールを検討しました。
「毎回、必要なデータを得たり、レポート作成のために一連のプロセスを実行するExcel マクロを作成したりするのは大変です。そこで考えたのが、生産管理システムのDB からCSVファイルを抜き出して、必要に応じてさまざまに加工することです。その処理をできるだけコストを掛けず、かつユーザーにシステムの操作を意識させずにできる使い勝手の良いツールを検討していました。そうしたところ、生産管理システムのSE から紹介されたのが『軽技Web』でした」と澤田氏。
「軽技Web」は生産管理システムのDBに直接アクセスして、必要なCSVファイルを抜き出すことができ、既存のExcelフォーマットとマージすることで、ベンダーに依存せずに、ユーザー自身で必要なさまざまな集計が容易にできるようになります。
「『軽技Web』は、元々、自社(富士電機)向けのシステムを担当していた技術者が開発したツールと聞いていました。製造業の現場を熟知しており、かゆいところに手が届くツールだと考えました」と澤田氏は説明します。 高柳 氏
管理部
解決と効果
さまざまな情報の集計を大幅に短縮
「軽技Web」を意識させず処理を実行
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「軽技Web」の導入により、さまざまな情報の集計が大幅に短縮できるようになりました。
「夜間のバッチ処理でCSV を生産管理システムから抜き出し、既存のExcelフォーマットとでマージ処理することで、前日の売上速報を出力できるようになりました。原価管理も、今では日次で集計しています」と澤田氏は評価します。
納品管理も効率化しました。営業購買部の林氏は、さまざまな部品の手配を担当しています。
「各工場に設置している現場のPC で、本日に納品予定の部品を『軽技Web』で抽出して表示するので、納品の有無をほぼリアルタイムで確認できるようになりました。当社は5 工場のほか、複数の協力会社でも生産をしていますが、各工場へ納品する部品の仕入れ先はそれぞれ異なります。自社工場ではなく協力先に直接、納品する場合でも、現場の担当者がダイレクトに納品状況を確認できます。また、発注先ごとの単価の集計など、生産管理システムでは出せないデータも、『軽技Web』ならすべて出せます」と語ります。
林氏は、部品購入だけでなく、発注先の業者選択も担います。
「ある協力会社が立て込んでいる時は、発注先を逐次、変更することもあります。それが可能なのも、『軽技Web』から詳細なデータをリアルタイムで取得できるためです」
同社では当初、『軽技Web』のログイン画面からシステムにログインして利用する運用をしていました。しかし、実際の利用頻度は各部署で異なり、全く使わないユーザーも散見されたことから、利用ユーザー数を増やすために、システム(軽技Web)を意識せずに使えるよう工夫をしています。
「利用頻度が高いのは、管理部や購買部など事務方が中心で製造現場の担当者が自ら進んで『軽技Web』を使用する機会は限られます。そこで、普段から使用しているグループウェア「Knowledge Suite」と『軽技Web』を連携させ、グループウェアのアイコンにリンクを貼ることで、『軽技Web』を意識させずに利用できるようにしています」と澤田氏。
管理部の竹田氏は、月末月初における顧客ごとの売上計上や各担当が出した見積を顧客のシステムに登録する注文管理を担っています。
「これまでは生産管理システムにログインして、メニューを開き、必要なデータを探してExcelでダウンロードするといった一連の作業に毎回5 分程度必要でした。それが『軽技Web』の導入で、グループウェアのアイコンを1クリックするだけで処理が完結します。特に操作を意識することはありません」 林 氏
営業購買部
部品ごとの前日の生産原価も翌日には把握
管理部の高柳氏は、竹田氏が集計した売上管理データや林氏が管理する部品原価などのデータを集約して管理しています。
「生産管理システムだけでは、売上とその原価が対になった資料を作成できませんでした。それが『軽技Web』の導入で、製品ごとの出荷状況と出荷した製品の売上、そして製品ごとに発生している原価をマージして売上と原価の「対比表」を容易に作成することが可能となり、その結果、個々の製品の正確な利益を迅速に把握できるようになりました」
同社のような(生産日数が掛かる)大型機械を扱うメーカーの場合、売上についてはそれほど速報性を求められません。しかし、前日に受け入れた部品、発生した工数をマージすることで、部品ごとの前日の生産原価が翌日には把握できるというのは、今後の生産計画などにいち早く反映できるという点からも、大きな意味を持つといいます。
また同社では、レポート業務の効率化を狙い、「軽技Web」のスケジューリングを使ったCVS 出力の自動実行や、RPAと「軽技Web」を組合わせた自動データ取得を実践しています。また、取得したデータを反映して1クリックで帳票を自動作成できるExcel テンプレートも活用し、合計で200 種を超えるさまざまな処理を実行しています。
今後の展望
データを意識した業務を生産現場へ浸透
見える化より、見せる化、見させる化
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今後は、いかに現場の各担当者にもデータを意識した業務を浸透させていくか、だといいます。
「たとえデータを可視化しても、必要性を感じなければ自らデータを見ようとしません。可視化(見える化)だけでなく、見せる化、さらには見させる化が必要で、日々の生産や売上のデータを常時表示することで、担当者が意識せずとも目にするよう工夫しています」と澤田氏。
例えば、案件の着手率や稼働率、計画に対する消化率をJPEG データを使用して現場PC のスクリーンセーバを活用して表示しています。「軽技Web」でレポートをPDFに変換。それをスクリーンセーバに使用できるJPEGに変換する処理を毎朝、自動処理しています。日次、週次、月次などデータの変遷を知ることで、日々の業務との関係性を意識させることが狙いです。
「また、全社的にクラウドへの移行を進めていることから、『軽技Web』による処理も移行を検討しています。その一つがBOX 連携で、例えば、BOX 上のデータと連動させて、当日の未納品一覧を取引先へ送付するといった処理を検討しています」と澤田氏は展望を語ります。 竹田 氏
管理部
社名 | 東和株式会社 |
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所在地 | 石川県能美市吉原釡屋町ワ48-8 |
創業 | 1967年4月 |
資本金 | 5,000万円 |
事業内容 |
大・中型プレス、一般産業機械の設計、切板、溶接、機械加工、組立など |
従業員数 | 170名 |
会社URL | https://towa-gr.com/ |
※ 2024年10月03日時点
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