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BIツールはExcelの代わりになる?
ツールの使い分けと「活Excel」のススメ

BIツールとExcelの違い

表計算ソフトとして、なくてはならない存在と言える「Excel」。グラフ作成や集計など様々な用途で活用される一方、ファイル管理の煩雑さや共同編集の難しさなどから、脱Excelを目指すケースも見られます。そこで、代替となるツールの有力候補となるのがBIツールですが、すべてExcelからBIツールへと移行するのではなく、ツールの特性を見極め、使い分けるべき、とされています。
では、両者の違いはどこにあるのでしょうか?ExcelもBIツールも、「データから表やグラフを作成し、見やすい形で提示する」ための機能を持っていますが、大きな違いとしては、「扱えるデータ量」と「レイアウトなどの自由度」が挙げられます。

扱えるデータ量
BIツールは、複数のデータソースと直接連携し、大量のデータをスピーディに集計・分析できることが強み。Excelは約100万レコードまでと制約がある上、データ量が増えるほど処理が遅くなるため、大量データの分析には適しません。
レイアウトなどの自由度
「グラフィカルなダッシュボードを簡単に作成できる」とされるBIツールですが、“レイアウトの自由度”はそれほど高くはありません。例えば、売上の予実管理をおこなう際に、「前年実績と今年実績のどちらを前に並べるか」「月間・四半期・半期の実績をどう並べるか」などはツール側の制約があることも。この点、Excelはデータの並びやセル結合などもすべて自由で、思ったとおりの形にまとめることができます。

BIツール・Excelでよく使われる分析手法

BIツールやExcelは具体的にどのように活用されているのか、一般的に多く用いられる分析手法を紹介しましょう。

予実分析
「予算(目標)」と「実績」を管理し、達成割合などを算出、比較分析すること。商材ごと、部門ごと、取引先ごとなど様々な観点で分析することで、目標を達成できそうか、達成するためになにをすべきかなどの確認・検討に用います。
ABC分析
売上高・コストなどの指標をもとに、重要度の高いものから商品をA・B・Cに分類して管理する手法。売れ筋商品などを把握でき、在庫管理などに活用されます。
RFM分析
マーケティングにおいて、より効果的な施策をおこなうために用いられる手法で、顧客を「最終購入日(Recency)」「購入頻度(Frequency)」「購入金額(Monetary)」の3つの指標で分類し、自社の状況や課題の把握に役立てます。
相関分析
2つのデータについて、関係性の強さを測るための手法。例えば、「気温とアイスクリームの販売量」や、「営業の訪問件数と受注件数」などを分析し、その関係性を客観的に示すことができます。

データ分析で利用するExcelの主な機能

Excelは数多くの機能を搭載しており、これらを利用することで様々な手法でのデータ分析が可能です。

ピボットテーブル
2つの分類をかけあわせてデータを集計する「クロス集計」をおこなう機能。売上の明細データをベースに、「顧客ごと」と「商品ごと」に金額を集計する、といったことが可能になります。
関数
Excelでは、様々な数式があらかじめ定義された「関数」として用意されています。代表的なものを下記に挙げます。
  • SUM:選択範囲の数字を合計する
  • IF:論理式の結果が期待値と一致するかを判断する。「売上が●●円以上ならAグループ」などの判断が可能
  • LOOKUP/VLOOKUP:指定した範囲から、目的の値を検索し、対応する値を取り出す。商品番号に該当する商品名を抽出する、など
グラフ作成
「棒グラフ」「折れ線グラフ」「円グラフ」「散布図」など様々な種類のグラフが用意されており、対象となるデータ範囲を指定するだけで、グラフを作成できます。グラフ化することで、データにどのような傾向があるのか、どのように推移しているのかを把握しやすくなります。

Excelでここまでできる!ツール連携でデメリットを克服

このようにExcelには様々な機能が用意されており、BIツールと同様の分析も可能で、レイアウトなどの自由度も高いと大きなメリットがあります。一般的には「Excelは小規模での用途のみに限り、大規模なデータ分析・活用ではBIツール」といった使い分けが提案されており、脱Excelの流れもありますが、Excelの便利さは手放すには惜しいもの。そこでお勧めしたいのが、「軽技Web」と組み合わせて、Excelを最大限活用する方法です。
Excelは大量のデータにアクセスできないことがネックとされていますが、各種データソースから必要なデータを抽出する部分を軽技Webが担うことで、この点をクリアできます。また、軽技Webならワンクリックで最新のデータを取得できるほか、定期的にデータを取得して、Excelテンプレートに展開し、出力することも。「毎朝、最新の売上情報をまとめる」などのニーズに対応できます。
もう1つ、Excelのデメリットとして共同編集できない点が挙げられますが、軽技Webとコンテンツ共有プラットフォーム「Box」とを連携し、Excelファイルを直接Boxの指定フォルダに出力できます(オプション)。Box上でファイルを共有することで、共同編集も可能に。さらに、Boxは世代管理にも対応し、「だれが、どう編集したのか」といった履歴も残ります。
BIツールはデータ分析に必要な機能が用意され、様々なメリットがある一方で、レイアウトに制約があり、BIツールごとの“クセ”にあわせて使うしかない点はデメリットになります。もちろん、「地図や建物のフロアマップにデータをマッピングしたい」などBIツールが適したケースもありますが、「データ分析ならとにかくBIツール」とするのではなく、Excelをうまく活用することをお勧めします。

無理な脱Excelではなく、活Excelを

データをダッシュボードやレポートにまとめる際の本質は、「見やすく・わかりやすく」並べることにあります。見慣れたレイアウトであれば、異常値にもすぐに気づけるもの。もちろん、BIツールで異常を定義し、アラートとして表示させる方法もありますが、「全体の傾向も含めてデータを把握する」という観点では、自社で使ってきたレイアウトを継承できるExcelのメリットは大きいと言えます。BIツールとExcelの使い分けも様々なポイントがありますが、「自社ではどの状態でデータを見たいのか」「グラフィカルなダッシュボードなのか、これまでの並べ方を変えたくないのか」などを基準に使い分けるとよいでしょう。
Excelはうまく活用すれば便利なツールであることに間違いありません。無理に脱Excelを進める必要はなく、Excelで足りない部分を軽技Webなどで補うことで、より効果的に活用できるはずです。

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